【支援事例】金属熱処理業~有限会社コバヤシヒーティング様~
地域プラットフォーム(省エネお助け隊)で省エネ診断、省エネ支援をお申込みいただいている関市の有限会社コバヤシヒーティング取締役の小林慶三様に取材させていただきました。
金属の熱処理を手掛ける工場では、焼入炉を多数の電気ヒーターで常時加温しているため、焼入炉の放熱対策が課題でした。
Q1:昨年度、省エネ診断を申込みされたきっかけはなんですか。
A1:関商工会議所のセミナーに参加した時に、講師のエネルギー管理士のお話を聞いたことです。
Q2:そもそも、関商工会議所のセミナーに参加された目的は何ですか。
A2:脱炭素社会という言葉を見聞きし、年々、社会的ニーズが高まっているのを感じており、会社経営をするうえで、自社でできることは何かということを、常に意識していました。急にできるものではないため、漠然とした状況のなかで、「まずは理解を深めることから始めよう」との思いから参加しました。
Q3:省エネお助け隊(岐阜県公衆衛生検査センター)をお知りになったきっかけは何ですか。
A3:関商工会議所から届いたセミナーの案内と省エネ診断・省エネ支援のチラシだったと思います。
Q4:省エネ診断につながったのは、講演のどのような内容からですか。
A4:「脱炭素社会とは、できるだけ二酸化炭素を排出しないこと」を目指さなければならないと思っていたが、「SDGsを進めるうえでは、エネルギーを使うことは必要であり、同じ量のエネルギー源からより多くの電力や力を生み出せるようにすることが脱炭素社会に繋がる」とのお話があり、それならできるのではないかと思ったからです。
そして、お話を聞いていて「SDGsや脱炭素経営に取り組まない企業は、社会に受け入れられない」との思いになり、まずは省エネに取り組みたいと思ったからです。
Q5:お申込みにあたって、チラシで説明させて頂きましたが、有料である(一部負担金がある)ことに対して、お申込みの躊躇はありましたか
A5:この程度の負担金で、専門家の診断、アドバイスが受けられるのなら、ぜひ申し込みたいと思いました。
Q6:チラシをご覧になって、省エネ診断・省エネ支援の理解に役立ちましたか。
A6:もう少し見やすいといいと思います。
Q7:省エネお助け隊事務局の電話、メールでのやり取りはいかがでしたか。
A7:電話等のやり取りでは漠然としていたが、実際に訪問してもらい、説明を受けて理解できました。
Q8:診断前打合せを受けられてのご感想をお聞かせください。
A8:担当してくださったエネルギー管理士はエネルギーに関して精通してみえ、こちらの、悩みや心配ごと、相談ごとを上手に引き出していただき、大変助かりました。
Q9:省エネ診断を受けられてのご感想をお聞かせください。
A9:何から手を付ければいいのか全くわからない状態であったが、具体的な対策を提示してもらい、感謝しています。
Q10:昨年度に省エネ診断に続き、今年度に省エネ支援に申し込みいただいた理由はなんですか。
A10:省エネ診断の結果に手ごたえを感じ、課題が見えてきたものの、自分はプレイングマネジャーであり、自分だけでは手に負えないので、ぜひ、引き続きお願いしたいと思いました。
Q11:今後、どういった取組に国や自治体からの補助金があるといいと思われますか。
A11:エネルギーの価格高騰に悩んでいるが、製品の価格転嫁ができないのが現状であり、何らかの支援があればいいと思います。
また、関の刃物、飛騨の木工、東濃の陶磁器とか地場産業、ものづくりに対する支援があればと思います。
Q12:太陽光発電について検討されていますか。
A12:工場を現在地に移転して3年になりますが、この工場の新築時に太陽光発電を検討したが、太陽光パネルの規模から事務所の使用電力量しか見込めないとのことで、費用対効果が見られず断念した経緯があります。
Q13:省エネのほか、何か脱炭素の取組をされていますか。
A13:直接に脱炭素に結びつくかどうかわからないが、物流(製品発送)時の梱包材は古新聞等のエネルギーの使用に結びつかない資材を利用しています。
Q14:御社が考える、脱炭素経営の最終目標や夢はなんです。
A14:限りある資源であり、子どもの世代が住みづらい世界は考えたくないです。
温暖化はすぐに止められなくても、少しでも遅らせるためにできることから、少しずつでも取り組んでいきたいと思います。
伝承と革新
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